2011年1月21日金曜日

平山郁夫の薬師寺壁画

 東京国立博物館平成館で、「仏教伝来の道・平山郁夫と文化財保護」展が、開かれています。この展覧会では、薬師寺の玄奘三蔵院の壁画全点が展示されています。敦煌や中央アジアの仏教美術も素晴らしかったですが、この壁画には圧倒されました。
 中でも正面の西方浄土須弥山は、ヒマラヤの山々を描いたもので、紺碧の空に白い雪を頂いて聳える山々は、ただただ神々しいとしか言いようがないものでした。自然と心が静まり碧い空と白銀の嶺嶺に吸いこまれていきます。中央奥のかすかにベールのような雲のかかる嶺は、いつの間にか半眼の慈愛に満ちた如来の姿に変っているのです。思わず心の中で合掌し、時間を忘れ見入っていました。実際にお寺の中であったら、正に極楽浄土が見えることでしょう。
 ブリジストン美術館で、「なぜこれが傑作なのか」展も鑑賞してきました。中でもピカソの「腕を組んで座るサルタンバンク」は、一番の見どころでした。抽象画ではなく古典主義の具象画ですから、私にもわかります。私は、ピカソの青の時代の作品が好きですが、この古典主義の作品も気に入りました。
 連日の雪で、雪崩が心配で山には入っていません。今回の美術鑑賞で、溜まっていたフラストレーションが晴れ、雪が落ち着くのを待っていられます。雪が落ち着いたら林道を巡回する予定です。
 
 

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