真昼山地では急激に雪解けが進んでいます。麓の横手盆地では、北へ帰る白鳥が落ち穂をついばんでいます。だんだんと数が少なくなって来ました。上空を北に向うハクチョウの群れが、鳴きながら飛んで行きます。
フキノトウも花を咲かせています。遊歩道には残雪がありますが、かんじきやスノーシューは必要ありません。
杉崎権現山の南又沢では、大きなデブリがありました。例年も雪崩ますがこのような大規模な雪崩は初めてです。
3月に入り、平年よりも暖かい日が続き真昼山地は雪解けが早まっています。真昼山地の麓、横手盆地北部の仙北地方は雪が消えました。低山では例年よりも雪解けが進んでいます。
真昼山の春山ルートを紹介します。
①焼山ルート 赤倉沢林道を利用して、大平作業道に入り、中間地点から尾根を目指します。杉の植林地から678mの独標点のある焼山の尾根を詰めます。左に門ノ又沢(国土地理院では内ノ又沢)を見ながら尾根を登ります。独標点865m直下で赤倉登山道と合流します。
バリエーションルートとして、赤倉登山口の駐車場の横の権現沢の左岸を詰めるルートがあります。権現沢は焼山から流れる沢です。このルートを詰めると焼山の南東のピークに出ます。かなりの急登ですが雪崩の心配はありません。
今年は雪解けが進み、3月24日現在、コースの下部は藪こぎ状態になりました。現在はお勧めしません。
②南沢尾根ルート 赤倉登山口から南沢右岸の尾根に取り付き、独標点580mを経て赤倉コースのブナ林の手前で合流します。
南沢は雪崩が起き4月いっぱいは危険です。また昨年の夏の大雨で登山道の半分ほどが流出し、岩場のコースとなりました。残雪期は踏み抜きやすく危険ですので入らないでください。
③大浅沢コース 新しく開かれたコースです。大浅沢の右岸を詰め、ブナ林の手前で赤倉コースと合流します。現在、お勧めのコースです。
3コースともヤセツルから赤倉山を経て真昼本山を目指します。ヤセツルは、ナイフリッジになっており、滑落の危険がありますので、東側の肩の部分を進んでください。雪庇はかかりませんので崩落に巻き込まれることはありません。
赤倉山の西斜面は、滑落の危険がありますのでアイゼン、ピッケルは必携です。
善知鳥コースの登山口から大浅沢の左岸に取り付き南峰を目指す方もいますが、南峰の直下は雪が消え、難しい登攀となります。お勧めしません。
真昼山地では急激に雪解けが進んでいます。
麓の横手盆地では、例年以上の積雪でしたが、平年の積雪となり、畔が出始めました。3月下旬は平年より高い気温が予想されていますので、3月中には雪が消えるでしょう。
袖川園地の積雪は例年の4月初め頃と同じです
今年は里雪型のようで、山岳部は平年並みからやや少なめの積雪です。真木林道も雪解けが進んでいます。一部路面の出た箇所もあります。4月の下旬には整備が終わり開通できるよう市役所にお願いします。開通したら連休の前に薬師岳までフラッグを立てる予定です。
三本ツルの東斜面では、4月下旬から連休頃過ぎにかけて雪庇の崩落が始まります。地名も雪オトシです。薬師岳に登るには、この雪落しの手前、雪オトシ平から倉方に迂回する必要があります。直登はできません。
真昼山地は、堅雪の季節になりました。ツボ足では、まだ昼過ぎはぬかりますが、早朝であればかんじきもスノーシューも必要ないような雪質です。
ミズキの枝も赤くなり春の到来を告げています。
赤倉沢林道は、林道の終点手前が毎年雪崩れます。3月4日の時点で、クレバスが走っていますが、まだ雪崩れていません。焼山コースか大浅沢新道を利用することをお勧めします。南沢は雪崩と、踏み抜きが心配ですので、4月の下旬までは入らないでください。
大浅沢左岸の尾根は、南峰直下の雪の状態
クレバスが走り、間もなく雪崩そうな赤くの北斜面